映画 硫黄島からの手紙
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映画からは、極限の状況に置かれた兵士たちの苦闘が伝わり、また栗林大将の回想シーンからは、友好関係にあったアメリカの友人と戦うことになってしまったが、国家が進む道に忠実に職務を果たしていく、軍人の運命が見て取れます。
また、西竹一中佐(伊原剛志)は1932年ロサンゼルスオリンピックの馬術競技で金メダルを取った人物で、アメリカでも有名な人でした。映画では描かれていませんが、実際にアメリカ軍は西中佐を死なせたくないと、投降するようスピーカーで呼びかけて救おうとしたそうです。
生き残る事が恥じとされていた時代、つい数年前までは一般の庶民だった兵士たち、戦争がなければここに登場する人たちの人生は全く違っていたのだろうし、今の日本も全く違った国になっていたでしょう。時代の大きな流れの中で、個人が自由に運命を切り開くのは難しいことなのでしょう。
執筆者:マリオ